HOME >テアプラインナップ >食欲の秋新作公演『食』
■STORY■
とある東北の田舎、秋祭りの時分に里帰りにきていたまつ子とその婚約者出がまつ子の祖母・千代の話を聞くところから話は始まる。 除雪車なんてまだ無かった頃、この地方は冬になるとたいそうな雪で村ごとすっぽり埋まり閉じこめられてしまっていた。 村民にはよそもんには言わない秘密があった。 この地方には「ぺちょら」という妖怪が出る。 ぺちょらは力が強く、働き者なので雪かきなどの作業には非常に役に立った。 骨ばかりが残ったような残飯をやり、朝から晩まで働かせた。 また、食料の蓄えが少なくなってくると村民はぺちょらの肉を食べた。 ぺちょらは冬の間だけの家畜であった。 冬の生活にはかかせないものだった。 ある年、突然人間の形にそっくりなぺちょらが湧いて出た。 ぺちょら番を任されていた千代は、力が強く働き者のぺちょらに情が移りいつの間にか友達になってしまっていた。 だが所詮は妖怪で家畜で大切な食料のひとつなのである。 そう思い込もうとすればするほど千代の気持ちは膨らんでいった。 そしていよいよ、食料が底を尽きてきた。
■CAST & STAFF■
脚本・演出:葛木英 出演:伊藤一将、石川ユリコ(拙者ムニエル)、三科喜代(ブルドッキングヘッドロック)、 中島徹、古市海見子、岩田裕耳、竹井亮介(親族代表)、大川祐佳里、 辻沢綾香、島田千穂、本田久恵、大内涼子、猿田モンキー、浦壁詔一、高見大和
公演データ