HOME >テアプラインナップ >さかさまの靴80s‘
■STORY■
〜さかさまの靴を履く人々〜 いつかの自分を忘れてしまうほど働いて、疲れ果て、立ち止まってしまったり、果てし無く、長い道を目の当たりにして、そこからの、一歩が踏み出せなくなり、燻ぶり続けたり、そんな、弱い人間を探したら、きっと、いくらでも出てくる。 感性の違いや、価値観の違いが・・・・・そもそも、誰に植え付けられたのか、分からないモノが多すぎて、本当に正しい事が分からなくなり、皆がそれぞれの間違いを何度も何度も繰り返し、生きている、所詮、僕等の中に特別な奴なんていないのだから・・・・・・だから、きっと、僕等は変わってしまうのだろう。 欲の前では誰もが無防備になり、ただ、ただ、本能のままに走りだしてしまう。 ふと我に帰りに、周りを見渡すと、そこには、もう誰も居ない。 可笑しいと思い、足元を見ると、まるで綱渡りをする為の、細いロープのような道で、何処までも、長く長く伸びている、現実が想像を超えないように、自分が走ってきた道を振り返ってみると、突然、訪れる・・・・不安と孤独。 自分の器の大きさに、一人になって、ようやく気づく、だけど、その時には、もう一杯一杯で、どんどん、毀れ始めている。 早く気づけなかった、自分への後悔と無念さが、さらに次への一歩を踏み出させなくする。悪循環なのは分かっているのに、どうしても踏み出せない一歩。 そんな時、どうして僕等は手を合わせ、拝んでしまうのだろう?神様なんて居ない事は知っているのに・・・誰かが作った、魔法の言葉にすがりたいのかな?それとも現実の恐怖に立ち向かう為には絵空事の世界が必要なのかな?いくら考えても出ない答えに僕は・・・ただ、ただ、やっぱり、拝んでしまう。 だけど、本当は分ってもいるんだ・・・・。 この世界を作ったのは、神様じゃなくて、神様を作った奴らが、作ったって世界だって事も・・・・。 だから、僕は「神様と言う名の作り物」が大っ嫌いだ。 〜あらすじ〜 ある、雨の降った夜に、地下のバーで久しぶりに集まり、盛り上がっている人々がいました。昔話に花が咲き、くだらない事を言って盛り上がっている集団を無愛想なマスターがただ、ただ、ずっと見ていました。そこに、高そうなスーツを着た波瀬と言う青年がやってきます。波瀬は昔は、貧困極まりない、男だったはずなのに、今では、とても、その面影はありませんでした。 しばらくすると、波瀬は東京でどんな事があったのかを皆に話し始めます・・・・・。 ある村で静かに暮らしている蕨という男がいた事。その村は過疎化が進んで人が少なくなってしまい、小さいながらにも、その村の人々から見たら広く感じるようになってしまっていた事。 そこにダム建設団の自分達がやって行った事・・・・・・・・。 村をダムにしようと言う波瀬達と、それは出来ないと言う村の人々。 そこで、生まれる、様々な思いや葛藤。 本当に大切なモノは、なにか?価値観の違いはどんな結末を迎えるのか? 蕨達にとっては大事な土地だったとしても、多くの人にとっては、それよりも大切な事があるから・・・・・・・。 波瀬にとっては、ここにダムを作る事が大事だとしても、数少ない人々が悲しむ結末を迎えるから・・・・・・・・・。全員が本当に笑える方法論なんてあるのか? そんな、答えが出ないシガラミの中で波瀬がとった行動と、その結末。 地元の地下のバーでそんな話していた波瀬、気が付くと雨は強くなっていき、また違う物語が始まります。まるで、居場所に気づけず、海の中に戻ってきてしまった、魚のような・・・・・。 居場所を作ろうと思った人々の道の作り方。
■CAST & STAFF■
作・演出/中村太陽 CAST 斎藤岳夫 市岡拓 西村友見 清成慎太朗 古池清貴/ 町田水城(はえぎわ) 竹口龍茶(はえぎわ) 山形涼士(uppercut) 幸田尚恵(アーノルドシュワルツェネッガ−) 大和貴 山田青史 濱田龍司 木村真 門口栄治 稲川香織 大川翔子 STAFF 舞台美術・舞台監督/仁平祐也 照明/高野由美絵 音響/茶木陽子(モック サウンド) 舞台監督補助/under the sun 選曲/芳川マサカズ 衣装/SH+ 宣伝美術/清水慎太郎 制作/9-States+藤川歩
公演データ