HOME >テアプラインナップ >[愛知]池の下 3ヵ国6都市連続公演『狂人教育』
■STORY■
舞台は、元貴族が住んでいたと思われる「人形館」。小児麻痺の女の子の蘭は、この屋敷で家族と住んでいる。やぶにらみで船の設計士の祖父と、猫きちがいの祖母、吃りでベルリオーズの熱狂的ファンの父、淫蕩な姉のマユ、虚無的な詩人の兄の鷹司。家族は専制的な祖父の下で暮らしていた。 ある日、法医学者のドク氏がこの一家に宣言する。 「この家にたった一人だけ気違いがいる」 祖父は一家の名誉を守るため、気違いを探し出し、密殺してダリア畑に埋めることを決定する。そのときから、家族のヒステリィックな気違い探しが始まる。 誰かと少しでも違うことをすると気違いにされると思い、みんなで同じような行動をとるようになる。同じように話し、同じように食べ、やがて同じような顔になる。蘭一人だけが「こんなことはおかしい」と抗議する。蘭の「特異な」行動を見て、家族たちは蘭こそが気違いだと言って惨殺する。引きちぎられる蘭の首。蘭の歌声だけがテープレコーダーから流れる。人形劇は終わったのである。
■CAST & STAFF■
【出演】 井上美千代・いづみスミオ・渡辺健太郎・鬼頭理沙・ 青木五百厘・梅澤良太・深井邦彦・谷部光明 【スタッフ】 作:寺山修司 演出・美術:長野和文 照明:北澤真人 音響:前田規寛
公演データ