HOME >テアプラインナップ >砂漠の音階
■STORY■
1936年3月12日、北の大地に春まだ遠い、なんの変哲もないある日。太平洋戦争開戦まであと5年、原子力の雨が長崎・広島に降る日まであと9年、35歳の中谷宇吉郎ほか助手や学生たちは、今日も北海道大学の常時低温実験室である研究に没頭していた。 中谷たち研究チームは、完全なかたちの雪の結晶を作りたいと日夜研究を重ねていた。人工的に作りあげた雪の結晶が、どうしてもシンメトリのうつくしいかたちにならないのだ。 中谷は言う。「研究だけのことを言うなら不完全な雪でも十分だけれど、つまらないねえ。せっかくだもの。六花の雪を降らせたいとは思わないか。」 これは、あとで振りかえるとちいさく歴史に名をとどめるかもしれない、六角形のちいさな結晶にまつわる、とある冬の日の物語。そんなこととは露とも知らぬ学生たちは、零下50℃の実験室へ誰が観察記録をとりにいくかでもめている。ある動物の毛先できらきらと光るあの雪を発見する栄誉に輝くのは誰だろうか? 風琴工房の新作「砂漠の音階」は、雪に捧げた研究者の人生を凝縮したいちにちのおはなしです。中谷たちが完全なかたちの雪の結晶をつくりあげたその日にフォーカスをあて、希望を研究したひとたちの、あかるく、すこしだけ滑稽な、胸にしみいる「その瞬間」を描きます。 ■【みどころ】 ◎昨年好評をえました「砂漠の音階」の再演です。 ◎新たなキャストで昨年とはまた一味違う研究室をお届けいたします。 ◎作品の舞台である北海道にて公演してまいりました。たくさんのお土産を、東京の皆様にお届けしたいと思います。 ■【こんな方にオススメします!】 ◎毎日の生活に、ちょっとお疲れ気味の方。 ◎日々の生活の中で、小さな希望を見つけたい方。 ◎誰かを好きだな、と、思いたい方。
■CAST & STAFF■
作・演出:詩森ろば 舞台美術:杉山至+鴉屋・濱崎賢二(六尺堂) 照明:Jimmy(フリーウェイ) 舞台監督:弘光哲也 Corich舞台芸芸術まつり!スポンサード公演 出演:山内健司(青年団) 小高仁 松岡洋子 山ノ井史 宮嶋美子 笹野鈴音 浅倉洋介 北川義彦
公演データ