HOME >テアプラインナップ >演劇集団サルマル冬公演『冬虫夏草』
■STORY■
むかしの思い出のなかに、古い絵葉書が眠っている。 白黒のポラロイド写真。いつも風景を撮っている。海辺の町。田野を走る列車。ゆるやかに続く一本道。 何処も知らない場所だ。 けれど、不思議に懐かしかった。こどもの私は、忘れ物のように郵便受けに入ってくるそれらの絵葉書を、飽きずに眺めては、頂き物のクッキーの空缶に大切に収めていた。 「みさ緒さん、お元気ですか。私は元気です。佳乃子によろしく」 短い文面は、いつも変わらない。 みさ緒は、母の名。佳乃子は、私だ。 宛先人の名前は無かった。父だろうと、思っていた。 母は楽しげに仕事をし、楽しげに私をそだてた。母と私のつましい生活は二人だけで成り立っていた。 父は不在のまま毎日はすこやかに回転し、父の匂いはクッキー缶にひっそりと眠ったまま私の意識から遠ざけられた。 ――湯豆腐の香る、春の近い、あの夜まで。 <みどころ> ◎サルマル初!舞台セットを組む! ◎サルマル初!ダンスをする! ◎サルマル初!時代劇殺陣シーン有! <こんな方にオススメします!> ◎観劇後、笑顔で帰りたい方 ◎親との関係で悩んでいる方 ◎八王子方面にお住いの方(もちろん遠くからのお客様も大歓迎です!)
■CAST & STAFF■
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公演データ